大阪から九州へ家族旅行ならフェリーがおススメな理由

この5年ほど、家族で大阪から九州へフェリー旅をしています。新幹線と比べてマイナーな移動手段ですが、コスパが良い上、非日常が味わえるのがとっても良い。

これから家族でフェリーに乗ってみようと思っている方に、船内の楽しみ方や設備、費用のほか、家族旅行にフェリーがオススメな理由についてご紹介します。

最近、フェリーがめっちゃ快適になってる

大阪から九州へ向かうフェリーは下記の3社があります。

阪九フェリー

名門大洋フェリー

さんふらわあ

ここ数年はフェリーの新造船ラッシュで、各社とも最新設備の整った船をリリースしてます。豪華な客室、美味しいレストラン、露天風呂などなど、まさに海上のホテルといった感じ。

昔は主流だったいわゆる「雑魚寝」のフリースペースは縮小され、快適な個室の比率が一気に増えました。船内のスペースに対して定員も限られているので、ハイシーズンでも混みすぎてつらいという事がありません。

Twitterでも、夜行フェリーが安いのに豪華すぎると話題になっていました。

家族旅行にフェリーがおススメな理由

時間を無駄にしない

なんといっても、移動と宿泊が同時にできるメリットが大きいです。ベッドで寝ている間に九州に着いているなんて素敵すぎます。

大阪から九州は遠いですから、車で九州いくと8時間くらい?けっこう大変です。せっかくの貴重な休暇の1日を、ぜんぶ移動で使うのはちょっともったいない。

運転が好きだから楽しみたい!という方なら良いのですが、そうじゃない家だと少し難しい。我が家も挑戦したことがあるのですが・・・子供が退屈し、大人は疲れてしまいました。

ドライバーも飲める

フェリーで移動すると、ドライバーもゆっくりビールを飲めるのが良い!

普段はあまりお酒を飲まないですが、旅行中はなんだか楽しくて、ビールが飲みたい。運転している人がいるから・・・と気を使うことなく、移動中に飲めるのはいいですね。

安い

フェリーは移動手段ですが、宿泊施設でもあるんです。家族みんなで大阪から九州まで往復&2泊だと考えると、格安なんですよね。

大人2人と小学生2人の家族4人だと、どのくらい値段の差が出るのかを比較してみましょう。

大阪から北九州まで移動したとします。新幹線の場合、新大阪から小倉までが新幹線で移動し、一泊6千円くらいの素泊まりホテルに泊まった場合を想定します。

移動宿泊合計
新幹線+ホテル9万円程度5万円程度14万円程度
フェリー8万円程度8万円程度

圧倒的にフェリーが安いですね。1人だけの旅行なら、それほど差は気にならないかもしれないですが、4人となるとかなりの違いになります。

自分の車と荷物をもっていける

子どもを連れて旅行となると、荷物がいっぱい積める車はやっぱり便利です。レンタカーもありますが、受け取りや返却はちょっと面倒だし、家から荷物をぜんぶ積んでいけるのは助かります。

子どもたちが小さいときは特に、オムツ、着替え、離乳食、オモチャなど、半端なくたくさんの荷物を持って移動してたので、新幹線はちょっと大変でした。フェリーで動くようになってからは、何も気にせず要るものぜんぶ車に詰め込んでお出かけ!

特に九州は電車が1時間一本だったりする地域も多いし、車でないと行けない場所がほとんどなので、家から目的地までドアツードアで車移動できるのは便利。

ロードバイクなどの自転車もOK。特に別府行きの船だと、自分の自転車で輪行しているグループの方がたくさん乗ってきますね。

非日常が味わえる

船に乗ること自体がエンタメなんです。電車は日常生活でもよく乗るけど、大型客船にのることあまりないですよね。
毎年フェリーに乗っていますが、毎回、とってもワクワクします。

Wi-Fiはもっと改善してほしい

いつも残念に思うのが、船内のWi-Fi環境が悪いこと。出航して1時間もするとスマホはほとんどつながりません。船内に乗客用のWi-Fiがあるんですが、こちらも全く役にたたない・・・。

乗船後はネットもSNSも仕事もできなくなるので、ちょっと不便。
ネットの要らない娯楽も持っていくと良いですね。

マイクラはネットがなくても遊べるよ!

大阪から九州へのフェリー 時刻表

だいたい17時頃に大阪を出航し、翌日の朝6時頃に九州に到着します。1日に2便ある場合、2便は8時くらいの出航で、翌朝8時の到着です。九州から出航するときも同じ時間帯です。

いずれも南港もしくは泉大津を出航して、北九州・門司、大分・別府、鹿児島の志布志などへ向かいます。

正確な時間は各社で異なるため、表にまとめました。(2018年9月調査)
※神戸発着便は省略しています

名門大洋フェリー

門司港発 → 大阪南港着
1便 17:00 ⇒ 翌日05:30
2便 19:50 ⇒ 翌日08:30

大阪南港発 → 門司港着
1便 17:00 ⇒ 翌日05:30
2便 19:50 ⇒ 翌日08:30

阪九フェリー

新門司発 → 泉大津着
17:30 ⇒ 翌日06:00

泉大津発 → 新門司着
17:30 ⇒ 翌日06:00

さんふわあ

大阪南港発 → 別府港着
日曜日~木曜日 19:05 発 ⇒ 翌朝 06:55 着金曜日・土曜日 19:55 発 ⇒ 翌朝 07:45 着

別府港発 → 大阪南港着
日曜日~木曜日 18:45 発 ⇒ 翌朝 06:35 着
金曜日・土曜日 19:35 発 ⇒ 翌朝 07:35 着

大阪南港発 → 志布志(鹿児島)着
月曜日~木曜日 17:55 発 翌朝 08:55 着
金曜日 17:55 発 ⇒ 翌朝 08:55 着
土曜日 17:55 発 ⇒ 翌朝 09:40 着
日曜日 17:00 発 ⇒ 翌朝 08:55 着

志布志(鹿児島)発 → 大阪南港着
月曜日~木曜日 17:55 発 ⇒ 翌朝 07:40 着
金曜日 17:55 発 17:55 発 ⇒ 翌朝 07:50 着
土曜日 17:55 発 18:30 発 ⇒ 翌朝 08:50 着
日曜日 17:00 発 17:00 発 ⇒ 翌朝 07:40 着

大阪から九州のフェリー料金を比較

家族4人で車1台に乗った場合、片道の料金がどのくらいになるのかを各社の予約サイトでシュミレーションしてみました。
阪九フェリーと名門大洋フェリーは北九州・門司行き。さんふらわあは門司へ行かないため、大阪〜別府の料金で計算しています。

条件は下記のとおりです。

  • 大人2人、小学生2人
  • 5m未満の乗用車
  • 4人用の個室を貸切

値段にはけっこう差が出ました。阪九フェリーがダントツで安いですね。さんふらわあは別府までいくことを考慮しても、ちょっと割高に感じます。

  1. 阪九フェリー:35,700円
  2. 名門大洋フェリー:39,050円
  3. さんふらわあ:50,800円

なぜこんなに差がでるのか、内訳を見ていきましょう。

阪九フェリーの料金

大人2人10,130円
子ども2人7,660円
車1台17,940円
合計35,700円

名門大洋フェリーの料金

大人2人14,050円
子ども2人9,290円
車1台15,710円
合計39,050円

さんふらわあの料金

大人2人14,800円
子ども2人11,200円
車1台24,800円
合計50,800円

さんふらわあは、車を運ぶのがかなり高いですね!ここで差がついたのかな??

フェリーにペットの犬は連れていけるの?

会社によって対応が異なります。

もっとも手厚いのが「さんふらわあ」です。ペットケージの他、ペットと過ごせる専用のお部屋や、なんとドッグランまであります。

名門大洋フェリーはペット不可です。

阪九フェリーはペットOK。専用のペット部屋があり、航海中はケージに入れておくことになります。
何回か利用しましたが、小型犬の他、まあまあ大きい犬、ウサギがいたことがあります。
乗船中に様子を見にいくとこもできます。

阪九フェリーペットケージあり
名門大洋フェリーペット不可
さんふらわあペットケージあり
ペットと泊まれる部屋あり
ドッグランあり

フェリーをお得に利用する方法

インターネット予約を利用する

予約は電話や当日受付でもいけますが、ネットを利用すると一律20%オフになるので断然お得です。

空席があれば窓口で当日受付も可能ですが、乗船名簿を作るために、乗る人全員の名前や生年月日などを、すべて手書きで書くことになります。受付時間がめっちゃ長くなると思いますので、ネットの事前予約をぜひ活用しましょう。

繁忙期を避ける

年末年始とお盆は特別料金になります。
12月27日頃〜1月5日頃の年末年始と、8月9日頃~8月15日頃の期間を避けることができれば安く利用できます。

予約から乗船までの流れ

一ヶ月前に予約

できれば一ヶ月前くらいからネット予約しましょう。
4人用の部屋は人気があり、直前だと埋まってる事が多いです。

出航1時間前に港に到着

当日は出航の1時間くらい前までに港に向かいます。
到着したら、係員の誘導に従って車を駐車場に停めましょう。

乗船手続きのために窓口に並びます。空いてても20分くらいかかるかな。車検証とネット予約の番号を用意しましょう。
受付が完了すると、乗船チケットとルームキーをもらいます。

船に持ち込む荷物を分ける

乗船後は駐車スペースに入ることができません。客室で使いたいものは別に分けておきましょう。

  • 着替え
  • タオル
  • シャンプーとリンス(お風呂にはリンスインシャンプーしかない)
  • 洗顔(お風呂に置いてない)
  • スマホの充電
  • 貴重品

これもあると便利。

  • クーラーボックス・・・冷蔵庫ないので、ビールやジュースを冷やしておく。
  • お菓子やおつまみ・・・売店にもあるけど、あまり種類がない。
  • 本やDVDプレイヤー・・・ネットがほとんど繋がらないので、ネットに頼らない娯楽を。

乗船する

ドライバーは車に戻り、誘導に従って船に車を乗り入れます。

他の家族はそのまま徒歩で船に乗り込みましょう。駐車場は危険なので、原則、ドライバー1人で入ります。出航1時間前にはお部屋やレストランの準備が整っていますので、すぐ利用できます。

ペットを連れている場合は、ドライバーが連れて行っても良いし、徒歩で乗船する家族が連れて行っても、どちらでもオーケーです。

船内での過ごし方

食事

フェリーの食堂はブュッフェ形式が多く、ちょい高めではありますが、けっこう美味しいんです。
生ビールもありますよ!

フェリーは食べ物・飲み物が持ち込みOK

お弁当や飲み物などは自由に持ち込むことができます。我が家はレストランに飽きたので・・・カップ麺とかおにぎり持ち込む事が多いです。船の部屋で食べるとなぜか美味しい。

ビールやジュースは船内でも買えますが、町のスーパーやコンビニのほうがやっぱり安いので、乗船前にたくさん買い込んで、クーラーボックスに入れて持ち込みます。

お風呂

フェリーには大浴場があり、ゆっくりお風呂に浸かることができます。
阪九フェリーには、なんと露天風呂もあるんです!海をみながらお風呂に入れるなんて贅沢。

アメニティは、リンスインシャンプーとボディシャンプーのみです。
女性はリンスや洗顔、化粧水など持参したほうが快適に過ごせますよ。

引用:阪九フェリー https://www.han9f.co.jp/izumiotsu/ships/bath/

景色を見ながらビール

公開中はデッキに出ることができます。海を見ながらビールを飲むのが控えめに言って最高。
風が強い日だと吹き飛ばされそうになりますが・・・

個室の窓からも見ることができます。

船内の設備・阪九フェリーの例

個室

アメニティ

  • 浴衣
  • スリッパ
  • タオル
  • 歯ブラシ

備品

  • ポット
  • 洗面台
  • クローゼット
  • ソファー
  • テレビ

共有ゾーン

  • 電子レンジ
  • 熱湯
  • 飲料水
  • マッサージチェア
  • 売店
  • ゲーセン

トイレとパウダールーム

朝早くに着きすぎてしまう問題

フェリーを利用すると、現地の到着が朝6時とかなので、お店が何も開いていないんですよね・・・。これ、いつも何しようかと悩みます。
そこで、少しですが九州エリアで早朝から開いている施設をいくつかご紹介します。

門司で早朝から開いている施設

唐戸市場の朝市

市場の中の食堂が朝の5時くらいからあいてます。

馬関街

観光客向けの「馬関街」は、土日の8時から空いています。
お寿司やふぐの唐揚げが美味しい。

もういっそ、足を伸ばして角島まで行ってしまうとか。
門司から1時間半くらいでしょうか。

別府で早朝から開いている施設

市営の温泉

別府の公共温泉は朝早いんです!なんと6時から空いてるところも多いので、フェリー客に嬉しいですね。しかも、源泉掛け流しなのに100円とかで入れてしまう。

が、ガチの地元の温泉は熱すぎる&シャワーがないという玄人向けなので、設備の新しくて子連れもいきやすいところをご紹介します。

不老泉・・・別府の駅近。バリアフリーなのと、たたみの休憩室があって子連れでもゆっくりできます。6:30からあいてます。

別府港近くにある、水族館・うみたまごと、おさるで有名な高崎山はAM10時からです。
温泉とモーニングでなんとか時間をつぶせたら、行ってみてください。

もういっそ、阿蘇まで行ってしまってもいいですね。別府港から2時間くらいかな?

レイトステイもできる

小さい子がいて、早朝に起きるのが難しい。もしくは行き先を急がないなら、事前の申し込みでレイトステイができます。
原則は予約時に申し込みですが、当日でも空いていればOK。

部屋でゆっくり寝るもよし、レストランあいてるので、朝ごはんを食べにいくのもよしです。

ただし、急にやめます、というのはできないので注意してください。
フェリーに車を入れる順番にも関わってくるので、早く下船することができなくなります。

まとめ

旅行は年に1度あるかないかの、家族みんなで24時間いっしょに過ごす、とっても貴重な時間

大人は仕事や家のことで忙しい。子どもは学校や塾で忙しい。
旅行でも企画しないと「みんないっしょ」が難しいと、つくづく思います。

あと何年、こんな旅行ができるのかしら?まだ鹿児島行きのフェリーには乗ったことがないので、また機会を作って訪問してみたいと思います。鳥刺しが食べたい!

この記事を書いた人

mihoji

大阪でWEB屋さんをやっています。 WordPressを使ったサイト構築と、小規模な企業のマーケティング提案が得意です。 WordPressとIT系勉強会とビールがすき。